東京アライドコーヒーロースターズ様 アルファ・モス賞を受賞(ISOEN2015)

6月末にフランスのディジョンで開催されたISOEN2015にて、東京アライドコーヒーロースターズ様がアルファ・モス賞を受賞されました。

この度は受賞おめでとうございます!

味覚・嗅覚センサーをうまく活用された事例で、コーヒー豆のグレーディング(SCAA)をセンサーによって代替するモデルを構築したという内容です。

こちらでポスター資料参照できます。・・・【7/9追記】

isoen2015_Poster_TACR_150628-2・・・【7/15追記。東京アライド杉浦様よりポスター資料の最終版をご提供いただきました。】

味覚・嗅覚センサーを上手に使うコツは、官能評価とセンサーの関係を安定化したモデルに落とし込むことです。したがって、信頼のおける官能評価データが必要ですし、また、センサーの安定化も重要になります。

東京アライド様の場合、コーヒーという対象物がよかったと思います。コーヒー豆のグレーディングは液体で行うので食感を含まず、味とニオイで十分なモデル化が可能です。また、コーヒーは官能評価方法・パネル選定・管理が世界的に標準化されています(SCAAはアメリカの団体ですが、日本では日本スペシャリティコーヒー協会SCAJが実施管理しています)。そのため、東京アライド様では信頼のおける官能評価データが得られる環境がすでにあったことがポイントです。

更に、味覚センサーのキャリブレーション方法を新たに構築して再現性を高めたことがモデルの実効性を高めたといえるでしょう。

味覚・嗅覚センサーはガスクロなどのようにメソッドやデータベースが十分整備されていないため、ユーザー自らが構築する必要があります。多くの企業では、その手間を惜しんでしまうため十分に活用されずに「使えない」と判断してしまうことが多いと感じております。ガスクロの様な分析機器でも新しいメソッドを開発するのに試行錯誤を繰り返すのに、なぜ味覚・嗅覚センサーではやらないのか。私は非常にもったいないと思います。

弊社では各種味覚・嗅覚センサーの活用をサポートしております。味覚・嗅覚センサーをお持ちの企業様や、購入を検討されている企業様でお困りのことがございましたらご相談ください。有効活用する方法を一緒に考えましょう。

 

最後に、東京アライド様の研究を進めていた女性担当者が産休に入っておられましたが、無事出産されたと伺っております。

中井様、ご出産おめでとうございます。健やかなご成長をお祈りします。

admin について

旧ブログ「官能評価なるもの」は平沼孝太が執筆しておりましたが、現在の「官能評価なるもん」は弊社社員が編集しております。
カテゴリー: 「官能評価なるもの」アーカイブ パーマリンク