Pangborn2025米国フィラデルフィアにて8/17から開催

2年に1度開催される官能評価シンポジウムの「16th Pangborn Sensory Science Symposium」がアメリカ・フィラデルフィアで8/17から21日までの5日間開催されます。
早期予約は終了しましたが、通常の参加は未だ募集中(企業参加者は$950)のようです。

今回のテーマは「Connecting Senses and Minds」です。
さまざまな分野からのアプローチと研究結果を統合し、機能領域を超えて連携し、国境、タイム ゾーン、文化を超えてつながることを期待して設定されたテーマなんですね。

実務でも様々な領域の知識が必要となってきており、知識の深さと広さの両方が求められています。

さて、プログラムの詳細は更新されていないようですが、各種イベントについては公開されていますので、気になる参加者向けのイベント・特典をご紹介します。

1つ目は、同時期(8/16-17)に開催される「International Society of Neurogastronomy Symposium」に無料参加できます。

ゴードン・シェパード医学博士(理学博士)は、ネイチャー誌に掲載された 論文の中で、「神経ガストロノミー(神経味覚学)」という造語を用いたのが始まりで、その後組織化されたようです。シニアアドバイザーとしてゴードン・シェパード医学博士も参画されています。
早めに現地に到着できる方であれば、参加してみてはいかがでしょうか。

2つ目は、Monell Center Meet-upです。8/19のPM5-7時に訪問、交流します。こちらは参加フォームから申し込めば参加できます。

フィラデルフィアにあるモネル研究所は、味覚と嗅覚に関する世界で初めての基礎研究所としてスタートしており、過去も含め多くの日本人が在籍されています。Kirinのサイトによれば「キリンが1984年来スポンサーシップを継続しているNPOの研究所」ということで、日本にも所縁のある研究所ですね。

3つ目は、初日に開催される有料のチュートリアルです。
開催前の2025年8月17日(日)10:00~14:00に4つの有料チュートリアル($70)が実施(同時間のため1つのみ)されます。今回は、4つのうち3つがRに関するチュートリアルです。
※各表題はgoogle翻訳です。

1.R tidyverse を使用した出版品質のデータ視覚化
私のコメント:
Rstudio/Rの基礎知識がある方向けの内容で、tidyverseパッケージを使った多変量データの視覚化に焦点を当てています。
Rについてある程度の経験が必要ですが視覚化(ビジュアライゼーション)に興味がある方におすすめします。

2.実践的な例を通してRのShinyを学ぶ
私のコメント:
Rstudio/Rの基礎知識がある方向けの内容で、shinyを使ったWebアプリケーション/ダッシュボードのチュートリアルです。講師は「Analyzing Sensory Data with R」の筆者の1人で、この本には大変お世話になりました。
Rstudioはshinyを簡単に実行できるので便利ですが、SensoMineRのような応用パッケージ(基本パッケージを内部で組み合わせて処理)しているパッケージはshinyで上手く動作しないことが多いので、基本パッケージやグラフ機能(plot/ggplot)を使える方におすすめします。

3.感覚および消費者データ:XLSTATで多変量解析を使用して主要な洞察を発見
私のコメント:
有料の統計ソフト「XLSTAT」のチュートリアルです。当日のチュートリアル用に一時的なライセンスも提供されるようですが、事前に試してみたい方は販売サイトから無料トライアルが利用できます。
XLSTAT Advanced を14日間試用できるので、気になる方はお試しください。チュートリアル自体は有料なので、折角の機会であること考えると他のチュートリアルの方がおすすめです。

4.アンケート調査はどう?ベイジアンネットワークを、適切に設計されたアンケートデータに適用する
私のコメント:
サーベイデータを使ってベイジアンネットワーク分析をRで実行するチュートリアルです。パッケージのリストは参加者に事前に提供されるようですが、私の予想ではベイジアンネットワーク関連のbnlearn、deal、catnetなどのパッケージを使って解析し、Rgraphvizパッケージでグラフ化すると予想。ベイズ統計は通常の統計学(頻度主義frequentismと言われる)と異なるので、事前にベイズ統計の概要だけでも学習が必要かも。ベイズ統計の基礎知識があればオススメです。

今後、日程が近づくにつれてプログラムの詳細が埋まっていくと思いますが、どのようなテーマが出てくるか楽しみです。個人的にはAI関連がどれくらい出てくるか気になっています。

前回フランス・ナント開催の時は参加料を支払って、参加するぞというタイミングで用事が入ってしまって行けませんでした。後日動画で見られたので良かったです。

今回も動画を公開して頂けるとありがたいですね。

admin について

旧ブログ「官能評価なるもの」は平沼孝太が執筆しておりましたが、現在の「官能評価なるもん」は弊社社員が編集しております。
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