JMP10感想

4月に発売されたJMP10を1か月ほど使ってみました。
今回の値上げに対して、さしたるメリットがなければこき下ろそうと思ったのですが・・・、よかったです。

確実に進歩しています。
すべての機能を使ったわけではありませんが、官能評価で使う主要な機能は使いました。
官能評価の手法は、そんなに変わるわけではありません。

つまるところ、いつもの解析がどれだけやりやすいかがポイントになります。
つかってみると細かいところで手が入っており、使いやすくなっています。

但し、使い方をマニュアルなどで確認しないと便利な使い方を見逃してしまいます。
なぜなら既存のやり方でも問題なくできるので、新しいやり方を能動的に習得しない限り、バージョンアップのメリットを享受しにくいと感じております。

また、大きな変化としてPLS回帰分析が大幅にリニューアルされております。
8から9に上がった時も主成分分析の結果が変わってしまいお客様とのコミュニケーションが難しくなった時期があります。
バージョンの違いを吸収できるようにしてほしいと思うのですが、進歩として過去の方法は切り捨ててしまうのがやり方なのでしょう。

やり方といえば、今回の値上げと同社の戦略を考えると、今後のJMPはライセンススタイルへの移行を考えていると推測されます。
もともと主力のSASはパッケージ販売ではなく、年間ライセンスによる利用のみですから、JMPもライセンスビジネスに移行したいという意図があるのでしょう。おそらく今回の値上げもそういったライセンス化への布石と見ております。

結論としては、JMP9からのバージョンアップを急ぐ必要はないと思いますが、新規導入ならば「買い」だと思います。
デモ(30日)が使えるのでぜひ使ってみてください。なお、デモの利用には日本のjmpのページから英語のページに飛びます。
その際、sasのサイトに登録が必要です。登録する際にパスワードを登録しますが、パスワードの条件が厳しいので3種類(大文字、小文字、数字)の組み合わせが必要です。(私は注意を読まずに何度も失敗しました)。ご参考まで。

admin について

旧ブログ「官能評価なるもの」は平沼孝太が執筆しておりましたが、現在の「官能評価なるもん」は弊社社員が編集しております。
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