嗜好調査における尺度にはヘドニック尺度や一対比較、順位法などが用いられます。
上記の手法はいずれも主観的に回答用紙(質問紙法)に回答を記入する方法です。
一方で、客観的な尺度が欲しいという声もあります。
弊社が、いくつかの食品カテゴリで検証をしたところ、特定の食品カテゴリでは「試食時のサンプル消費量」と「ヘドニック尺度」に高い相関関係があることを確認しました。
国内の企業様には、この「消費量調査」の併用をご提案し、採用いただいております。
一方で、この消費量調査はオペレーションがひどく面倒です。
試食前に計量し、試食後に再度計量するのですが、ただでさえサンプル提供をランダマイズしてややこしくなっているところに計量作業が入るため、国内でもオペレーションがしっかりしている調査会社でないと運営自体がガタガタになってしまいます。
そのため海外での実施は難しいだろうなと思っておりました。
実際、タイやベトナムなど東南アジアで行った嗜好調査の話を聞くと、参加者は時間に遅れてくることが多く、スタッフと参加者が雑談を交わしていることも少なくないと聞いておりました(もちろん良いスタッフのいる調査会社もありますよ!)。
今回、ベトナムでの調査の機会があり、また良いパートナーと組むことができたので、「消費量調査」を併用した嗜好調査をベトナムで実施いたしました。
私も初めてのベトナム調査に向けて、調査会場で浮かないようにヘアースタイル・メガネ・服装にこだわり現地に溶け込むよう努力していきました。無事、すんなり溶け込んだのですが、溶け込みすぎて現地のおばちゃんに道を聞かれるほどに・・・
本題に戻りますが、
ベトナム調査は、素晴らしいオペレーションでした。
もちろん結果も期待通りです。
この件から、私は考えを改めました。
適切なパートナーと組めるならば、海外における消費量調査の実施は可能だ
もちろん適切なパートナーを見つけるのが難しいところでもあります。スタッフの質が高ければ価格も高いです。妥当な価格で質の高いパートナーを見つけるのが難しいのでしょうね。一方、価格だけ高くて現地に丸投げという会社もあります。依頼するときには外注先、外注先の管理方法なども確認しましょう。
最後に、消費量調査は運営自体も重要なのですが、調査設計と解析にポイントがあります。
消費量調査および東南アジアでの市場調査にご興味のある方はお問い合わせ下さい。