回答用紙が大好きな方へ:OCRとマークシート

皆さんは官能評価の回答方法に用紙を使っていますか?
それともパソコンですか?

近年はFIZZやMagicSense、Compusenseなどのソフトウェアを使ったパソコン回答が増えているので、用紙方式は少ないように思われがちですが、実態は未だに多くの企業の現場では回答用紙が使われています。

回答用紙のデメリットは、データ解析のためにデータ化(データ入力)が必要な点です。このデータ入力がなければパソコンよりも使いやすい方法だと思います。

FIZZにはFIZZ FORMというバージョンがあり、FIZZで印刷した 回答用紙をスキャナーで読み取るとデータ化することができます(OCR)。しかし、ブースを増やしたFIZZネットワークに比べれば安いですがまぁまぁの金額です。

そこでお勧めしたいのがマークシート読取ソフトです。
様々なメーカーからソフトウェアが出されていますが、近年では業務用システムではないパッケージ品(2万円~)でも十分な精度が出せるようになってきています。用紙作成はワードやExcelで作成して普通用紙に印刷するだけです。あとはオートフィーダー付きのスキャナーがあれば完璧です。オフィスなら複合機があるので大丈夫でしょう。

似たような方法として手書き文字を読み取るOCRソフトも出ていますが、読取の精度や回答の簡便性ではマークシート方式の方をお奨めします。

マークシートなので5件法などは簡単にできますが、無段階のラインスケール方式は難しいでしょう。しかし、工夫次第では可能です。

例えば横方向に99段階のマークシートを並べて「疑似ラインスケール」として回答し、スキャン・読み取りします。多少の設定は必要でしたが、コストと精度を考えればなかなかのパフォーマンスです。 弊社で試したところ結構うまくいきました。

回答人数が多い嗜好調査CATA法などはマークシートに向いた手法です。それに加えて5・7・9件法のような評点法ラインスケールもマークシートで使えるとあっては、用紙好きの方には朗報でしょう。

用紙方式は自由記述やメモ書きなど、想定外の情報が商品開発に役に立つことがあります。ソフトウェアでもメモ機能がありますが、用紙に書くような気軽さはありません。

官能評価ソフトを買うほどではないが、官能評価業務を合理化したい方は「マークシート読取ソフト」をお奨めします。

次回は今年最後の投稿になる予定です。

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admin について

旧ブログ「官能評価なるもの」は平沼孝太が執筆しておりましたが、現在の「官能評価なるもん」は弊社社員が編集しております。
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