MagicSenseの識別法モジュールを3/1に発売いたしました。
お陰様で好調です。
識別法はもう使われていないのではないかと危惧しておりましたが、まだニーズがあるようでホッとしました。
識別法については、書籍やセミナーのご質問をいただくことがございます。
そこで今回はお勧めの書籍とセミナーをご紹介します。
まず識別法については下記の書籍をお勧めしております(昨年発売です)。
Discrimination Testing in Sensory Science
1st Edition
A Practical Handbook
3/12~4/2までディスカウント中です。プロモーションコードはこちらで確認(執筆時点で「SPRING18」)です。
また、ebookはDRM-FREEなので複数のパソコンに入れておけるのが便利です。
お勧めはバンドル版です。印刷された本とPDFが一緒になったセットです。
内容は識別法の歴史から現在のトレンドまで網羅しております。
また、Rの識別法パッケージであるsensRの解説があります。
sensRのヘルプだけではわかりにくい点も説明されているのでsensRを使いたい方にはお勧めの書籍です。
識別法のトレンドの1つとして、サーストンモデルによるd’(d-prime、差)の使用があげられます。
d-primeはsensRの結果出力でも標準的に出力されます。
実は、日本の官能評価者にはサーストン法が普及しているためサーストンモデル自体は今更感はありますが、近年見直されておりsensRにも採用されております。
アプローチや計算方法もアップデートされているのでサーストン法をご存知の方にもお勧めです。
但し、実務的な利用に重点を置いており、理論的背景はリファレンスに挙げられた論文等で補完するのが良いでしょう。
セミナーについてですが、識別法を扱っているセミナー自体があまり見つかりませんでした。
キーワード(識別法 官能評価)の検索で、3月実施のセミナーが見つかりますが識別法の内容が古いです。佐藤信著の「統計的官能検査法」(1985)の時代から変わっていない内容に逆に驚きです。
※「統計的官能検査法」は内容は古いですが、官能評価における統計的な考え方について詳細に説明されている名著です。ぜひ1冊お手元にどうぞ。
2018/5/24に私(平沼)が他社主催セミナーの講師として識別法とsensRを取り上げます。こちらは他社主催なので興味のある方はご連絡いただければ主催者をご紹介いたします。
※お問合せフォームからご連絡ください
識別法については、官能評価の実施方法自体はそのままに、解析手法が進歩しているという状況です。
「いまさら識別法」などと思わず「今こそ識別法」ぐらいの気持ちで見直してみてください。