2009年4月1日にアルファ・モス・ジャパンが営業開始いたしました(日刊工業新聞)。
アルファ・モス社は、におい・味センサーなどの分野でグローバルマーケットリーダーとして多くの顧客を有し、論文も多く発表しています。2008年にはフランスのクロマトグラフィーメーカー(Perichrom)を傘下に収め、商品の幅を広げています。
日本ではプライムテック株式会社が販売代理店として販売を展開してましたが、今回の日本支社発足により本社の指揮の下で日本市場を取りに行くという戦略が見えてきます。そもそもアルファモスが直接の会社を置いているのは米国と中国の2カ国だけでしたが、今回の日本進出で3カ国となりました。力の入れ具合が否応なく高まるでしょう。
アルファモス社はジャン・クリストフ ミフスド(Jean-Christophe Mifsud)が1993年に創業した会社です。ミフスド氏は面白い経歴の持ち主で、アルファモスHPによれば米国企業でのM&A経歴とチバガイギーでのマーケティングマネジャーという経歴を持ち、ニューロケミストリーでPh.Dを取得してます。周りを固める取締役も優秀な方が多く在籍しているようです。
ちなみに本社はEuronext Parisに株式上場しています。残念ながら日本支社の営業開始はあまり大きな材料にはなっていないようですが・・・。
アルファ・モス・ジャパンの企業情報には日本語のビジョンが掲載されています。
●私たちは、官能分析における圧倒的なマーケットリーダーとして、包括的な提案力と高品質な技術力に基づき、多くのお客様の商品開発の成功、品質管理の効率化を支援します。
●私たちは、機器分析におけるユニークなソリューションプロバイダーとして、柔軟性と独創性を新たに提供し、多くのお客様の分析技術の迅速化、簡易化、高感度化を支援します。
一方、アルファモス本社のmissionです。
The mission of Alpha MOS is to:
* deliver instrumental measurements of the smell, taste or chemical fingerprint of products
* provide decision tools for R&D, Quality Control, Marketing, Regulatory Affairs and Quality Assurance departments
両者を見比べてみると、ジャパンの方がより包括的なサービスを提供する姿勢が見えてきます。単なる測定機器やツールの提供者ではなく、ソリューションを提供するということでしょう。また、単なる本社の御用聞き子会社ではなく、独自の価値観と意志決定をもった独自の会社としてさまざまな展開が期待できます。
プライムテックでアルファモス製品を主に担当されていた吉田 浩一氏がゼネラルマネジャーとしてアルファ・モス・ジャパンに参画しているということですので、サービス面では安心できそうです。
設立第一弾として、ifiaで設立記念セミナー(無料)の開催が決まっています。
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アルファ・モス・ジャパン オープニング記念セミナー開催!
5/22(金)13:00~17:00
五感センシングの今と未来
~電子嗅覚・味覚システムのリーディングカンパニー 「Alpha M.O.S.」の日本市場における新展開~
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ぜひ、私も行きたいですね。
春の新しい出来事でした。
文責 平沼