プリファレンスマップセミナー10/25開催

最近はPangbornの動画をちょこちょこ見ております。元ネスレの方がAI関連でプレゼンテーションしておりましたが、なかなか興味深い内容でした。その中でプリファレンスマップの話題も出てきており、その方が言うには、IPM(インターナル・プリファレンスマップ)は非常に有効であり、IPMをなぜ使わないのかわからない、という趣旨の話をしておりました。

また、これとは別にお客様よりEPMとIPMについて解説してほしいという要望を頂いておりました。

ご要望にお応えしてプリファレンスマップのセミナーを開催いたします。
内容は様々なプリファレンスマップをどう使い分けていくか、実務的な視点で解説していきます。

■■ セミナー概要(募集終了) ■■
【タイトル】
「EPMとIPMは両方使え!!-様々なプリファレンスマップの活用法-」

【対象者】
プリファレンスマップについて体系的に理解して実務で活用したい方。
EPMとIPMを適切に使い分けて活用したい方。
※マップ作成の具体的な手順は含まれておりません。

【特徴】
様々なプリファレンスマップの種類を体系的に分類して解説します。
主流であるEPM(エクスターナル・プリファレンスマップ)や一部の熱烈なユーザーのいるIPM(インターナル・プリファレンスマップ)について両者の特徴を理解し、適切に使いたい方にお勧めの内容です。応用例としてLSA??(Landscape Segmentation Analysis)や自由記述を用いた手法もご紹介します。
※マップ作成の具体的な手順は含まれておりません。主要なものはRのコードを資料に掲載していますのでご自身で作成できます。

【プログラム】
1.プリファレンスマップの種類
2.EPMとIPMの比較
3.マップの読み方
4.最適な手法の選び方
5.様々な課題(アカデミック、実務)
6.応用手法について

【会場】オンライン ※ブラウザで参加可能です。
【日付】2023/10/25 13:00-16:30(3時間半) 
【参加者数】20名程度
【費用】29000円(税込み)
※お申込フォームから申込情報を受領いたしましたら、請求書を発行いたします。
※テキスト「プリファレンスマップ入門テキスト」を弊社から購入した方は半額(税込14500円)となります。

【申込フォーム】 こちらからお申し込みください(募集終了)

徐々に秋を感じる日が増えてまいりました。
新しい知識を習得するにはちょうど良い季節です。

ぜひ、プリファレンスマップにご興味のある方はご参加ください。

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8/25セミナー販売開始

2023年のPangbornが終了しました。
次回は2025年8/17-21日、米国フィラデルフィアで開催に決まりました。

今年は現地に行けなかったので、今年のオンデマンド映像をちょっとずつ見ていきたいですね。

さて、8/25に弊社開催のオンラインセミナーが無事終了しました。
最新のChatGPTの動向と新機能「Code Interpreter」を使ったデータ解析の方法をご紹介しました。
※OpenAI社が8/28に「Code Interpreter」は「Advanced Data Analysis」に変更してサービス提供することを発表しました。機能は同様らしいので「Advanced Data Analysis」と読み替えて下さい。

セミナーではChatGPTについて下記のご紹介をしました。
・ChatGPTの近況
・QDAデータの解析(基本統計、レーダーチャート、プロダクトマップ)
・解析のポイント
・プロンプトエンジニアリングのコツ
・おまけ:プリファレンスマップの作成

今回のセミナー動画も販売いたします。
セミナー動画の閲覧に加えて、セミナー内で使用した資料もダウンロード頂けます。

【販売動画の概要】
動画名:ChatGPTを使ったデータ解析-2023年8月版
価格:5,500円(税込)
時間:約1時間
内容:2023/8/25に実施したオンラインセミナーの動画閲覧、資料のダウンロードが可能です。
※セミナーに参加された方は半額となります。

ご興味のある方はこちらのフォームからお申込ください。

また、本ブログにメンバー登録している方、またはメルマガ登録者には最速でセミナー情報をお知らせいたします。
興味のある方は、是非ご登録下さい。

この文章を書きながら、ネットニュースを見ていたらOpenAIが法人向けサービス「ChatGPT Enterprise」を開始するとのニュースが出ていました。

これで企業のChatGPT導入にも弾みがつくことでしょう。

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告知!ChatGPTの無料オンラインセミナー(8/25)開催

暑い日が続いておりますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。

6月に実施したChatGPTに関するオンラインセミナーは順調な滑り出しだったので、2回目を開催いたします。

前回は先着で申し込みを受け付けたのですが、気が付くのが遅れたという声も頂きました。
そこで今回は募集開始日時を「2023/8/21の正午」からといたします(募集終了)。
上記の時間になりましたらお申込みフォームからお申し込みください。

下記、セミナーの概要です。

■■ セミナー概要 ■■(募集終了)
【タイトル】ChatGPTを使ったデータ解析-2023年8月版

【内容】
・ChatGPTの変化
・生成AI周辺の状況について
・「Code Interpreter」を使ったデータ解析

【対象者】センサリーサイエンティスト、商品開発の担当者およびマネジメント層

【費用】無料(ネット接続の環境や参加に必要なソフトウェアはご自身でご用意下さい)

【日付】2023/08/25 14:00-15:00(1時間)

【会場】オンライン(別途参加者には参加方法を記載した案内メールをお送りします)

【参加者数】20名限定

【応募上の注意】
・応募は、実際に参加される方が1名分のみ応募できます。1回に複数名の応募は出来ませんのでご了承ください。
・同一組織から2名迄とさせて頂きます。

【申込フォーム】(募集終了)
セミナーお申込みは2023/8/21の正午から募集開始です。募集開始時間になりましたらこちらにお申し込みフォームへのリンクを表示いたします。

今回は実際にデータを使って解析する方法をご紹介します。解析ソフトが無い方でもChatGPT上で解析できます。
ご興味のある方はぜひお申込みください。

皆様のご応募をお待ちしております。

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Pangborn2023が8/20から開催

Pangborn2023開催まで1週間を切りました。

今回は業務の都合で現地参加は出来なくなりました。
残念です。

ナントは食品の生産地であり、食品加工業も盛んです。
今回、現地に行けたらビスケットメーカーLU (Lefevre-Utile)の「Petit Beurre」を食べたいと思っていました。

LUは発祥がナントだそうです。

ルフェーブル・ユティルは、1846 年にジャン・ロマン・ルフェーブルによってナントに設立されました(wiki)。

そのほかにもナントの伝統菓子ケーキ「Gateau Nantais」も気になるところです。

さて、Pangborn2023の方ですが、日本からポスターセッションに登録しているのは現時点(2023/8/15 16:00)で13件でした。
ポスターの筆頭者の所属は下記のとおりです(順不同)。

企業関連:
ゼンショー、東京アライドコーヒー、アサヒクオリティーアンドイノベーションズ、ロレアル、産総研(カゴメ)

大学関連:
近大、中央大、新潟大、東洋大、文教大、島根大、埼玉大

同一組織で複数ポスターを出している場合もあるので組織数とポスター数は一致しませんが、前回2021年よりは多いようです。

今回の各セッション・ポスターのタイトルを見て気になったことを1つ挙げます(2023/8/16修正)。

人工知能(artificial intelligence;AI)というタイトルが1件のみでした。
巷ではChatGPTや画像生成AIなど人工知能が流行っていますが、官能評価では弱いトピックなのでしょうか。前回2021年はポスター2件がありました。
ちなみに「Machine Learning」では2021年は2件、今年は4件なので、人工知能というワードから機械学習に変わったとみれば2021年と同程度といえますが、社会的な盛り上がりに比べるとやはり少ないと感じます。

いずれにせよ8/20からPangborn2023はフランスのナントで開催です。
現地に行かれる方は、たびレジ登録外務省の海外安全対策情報をご覧の上で気を付けていってらっしゃいませ。

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動画販売、はじめました。

先日(2023/6/21)はオンラインセミナーにご参加ありがとうございました。
短い時間でしたが、最新のChatGPTの動向をギュッと凝縮した内容でお届けできたのではないかと思います。

一般的な内容(翻訳、文章生成など)であればネット記事やYoutubeでも良いと思いますが、当セミナーではChatGPTの概要や最新の動向に加えて、官能評価担当者の視点でChatGPTをどう使っていくのかをご紹介致しました。

想定よりも興味のある方が多かったため、先日のセミナー動画を販売することにいたしました。
セミナー動画の閲覧に加えて、セミナー内で使用した資料もダウンロード頂けます。

【販売動画の概要】
動画名:chatGPTとの付き合い方-2023年6月版
価格:5,500円(税込)
時間:約1時間
内容:2023/6/21に実施したオンラインセミナーの動画閲覧、資料のダウンロードが可能です。
※セミナーに参加された方は半額となります。

ご興味のある方はこちらのフォームからお申込ください。

今回のChatGPTに関するセミナーは順調な滑り出しだったので、2回目も検討中です。
ご興味のある方は次回も楽しみにしてください。

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緊急告知!chatGPTの無料オンラインセミナー(6/21)開催

台風2号が過ぎ去り、東京は突如夏日となっております。
まだ梅雨入り宣言はありませんが、今年の夏の気候がどうなることやら不安です。

さて、chatGPTなどの生成AIの戦いは激しさを増しています。
こちらの戦いも夏にはどうなっているかわからない状況です。
現在のところ、chatbot系の生成AIの主要3サービスです。

openaiのchatGPT
Microsoftのbing
googleのbard

この他にも画像生成AIや音楽など、その活躍の範囲は広く、利便性の進化も非常に速くて驚くばかりです。

Youtubeやネット記事では多くの方々かchatGPT関連の情報を取り上げています。
私もある程度評価が定まったところでブログ等で発信しようと思ったのですが、chatGPT周辺の状況変化のスピードが想定より遥かに早く、これは待っている時間はないと感じました。

そこで、今の情報を、今伝えたいと考え、オンラインセミナーを開催することにいたしました。

ネットではchatGPTでは文章要約ができるとか、キャッチコピーが書けるとか色々な活用例を紹介していますが、本セミナーでは『官能評価担当者』がchatGPTとどのように付き合っていくかについて語りたいと思います。

対象者を完全に『官能評価担当者』に絞った内容です。その為、人数も20名限定とします。

下記、セミナーの概要です。

■■ セミナー概要(募集は終了いたしました) ■■

【タイトル】chatGPTとの付き合い方-2023年6月版

【内容】・・・大枠の流れです。開催日までに状況に変化があれば変更します。
・ChatGPTとは何か、その能力と活用法を理解する
・官能評価担当者 vs chatGPT
・現時点の付き合い方
・chatGPT周辺の状況について
・我々は何をすべきか

【対象者】センサリーサイエンティスト、商品開発の担当者およびマネジメント層

【費用】無料(ネット接続の環境や参加に必要なZOOMのソフトウェアはご自身でご用意下さい)

【日付】2023/06/21 14:00-15:00(1時間)

【会場】オンライン(別途参加者には参加用のURLをメールにてお送りします)

【参加者数】20名限定

【応募上の注意】
・応募は、実際に参加される方が1名分のみ応募できます。1回に複数名の応募は出来ませんのでご了承ください。
・同一組織から2名迄とさせて頂きます。

【申込フォーム】
セミナーお申込みはこちら(募集終了)

chatGPTについては様々な情報が発信されていますが『官能評価担当者』視点で語られてたものは皆無といってよいでしょう。
今使いたい人、将来のための情報収集など動機は様々でしょうが、ご興味のある方はぜひお申込みください。

セミナーお申込みはこちら(募集終了)

仕事でパソコンを使わない日はありません。
多くの方がWindowsパソコンを使っていると思います。
本ブログを書きながら、こんな記事を目にしました。

Windowsでのコルタナ(Cortana)サポート終了

旧Officeのイルカくんにならび、邪魔者扱い(?)されてきたコルタナくんですが遂にサポートされなくなるようです。
やはりchatGPTが最後とひと押しをしたのでしょう。

chatGPTの影響はこんなところにも出てくるんですね。
夏ごろには皆さんのパソコンの画面も変わっていることでしょう。

皆様のご応募をお待ちしております。

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Pangborn2023の早期予約の締切は5/26まで

今年のPangborn2023は8/20-24にフランスのナンテ(Nantes)で開催されます。
オンラインではなく、リアルなシンポジウムとなりました。
過去数回の開催日程はお盆前だったのですが、今回はちょっと遅めなのでどうしたものか思案中です。

前回の2021年バンクーバー大会はオンライン開催となり、初日に通信トラブルはありましたがとても興味のあるセッションが多かったです。個人的には、TomCarr氏のキーノート(A trip through sensory science from methods to measures to models)が官能評価手法の変遷の生き証人といった内容で面白かったです。

今回はどのようなプログラムになっているのでしょうか。

実は5/11現在で、2023年のプログラム詳細は決まっていないようです。
情報記載のあるプログラムを見てみたところ、8/22にESNが開催する学習モジュールは面白そうです。但し、50名限定で官能評価業務が5年未満などの参加条件があるので若い研究者には良さそうですね。

また、スピーカーとして若いシェフのNais Pirollet(参照1参照2)が登壇が決まっているようです(リンク先に彼女の動画もあります)。
2023年ボキューズ・ドールの決勝戦(リヨン、フランス)にフランス代表として初の女性にして最年少シェフとして参加しました。
参加決定の時点で24歳ということです。

ちなみに、日本は石井 友之シェフ(アルジェント)が日本チームを率いてボキューズ・ドールに参加されており、24か国中12位(アジア勢最高位)と子供のための料理で特別賞を受賞しました。
日本チームの料理はこちらにてご覧いただけます。

新進気鋭のシェフにはどんな景色が見えているのか興味深く、彼女のスピーチが楽しみです。

円安で価格の上がっている参加費ですが、ディスカウントのある早期予約は5/26迄となっていますので参加予定の方はお忘れなく。

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“Prompt Engineer in Sensory Evaluation”爆誕か!

企業では入社式、学校では入学式や始業式が行われて新年度が始まりました。
人事異動などで新しい環境でスタートされた方もいらっしゃるでしょう。

日本企業の場合、多くの官能評価担当者が官能評価の知識や経験を持たないまま配属されることが多いため、学ぶことが多くて大変だと思います。サポートできることもございますので、お困りのことがあればご相談ください。

さて、そんなコンサルティング業を行っている弊社テイストテクノロジー社ですが、強大なライバルが現れました。

”chatGPT”です。

ご存じの方も多いでしょうが、簡単に説明します。
いや、せっかくなのでchatGPTに聞いてみましょう。

だそうです。

自然な会話や翻訳、文書作成、要約など様々な使い方があります。
Youtubeを見ていると、プログラマーの方がchatGPTを使ってアプリを開発したり、英語学習に役立てたりと様々な使い方を模索されているのがわかります。

たしかに、新しい時代が来た!、という感じがあります。

さて、それでは市場調査や官能評価の担当者にとってどのようなインパクトがあるのでしょうか?

まず、現時点(2023/4/6)でのchatGPTは最新の情報をリアルタイムに取り入れて回答することができません(方法はありますが、通常の利用においては不可です)。
つまり、市場調査のデータソースとしてトレンドや消費者の声を収集するような使い方はできません
今後はできるようになるでしょう(近い将来、恐らくかなり近い・・・)。

次に、噂されているように仕事を奪われてしまうのでしょうか?
また我々の業務の代わりや支援をすることはできるのでしょうか?

リサーチ業務の一部についてchatGPTに4つの依頼をしてみました。
※得られた回答を見て、私が主観的に判定した結果を「判定:」の下に記載しております。

1.調査企画の作成を依頼してみました。

判定:
リサーチ会社の入社2-3年目といったところでしょうか。

2.提供計画(実験計画:釣合い型不完備ブロック計画)の作成を依頼してみました。

判定:
自然な指示で、それらしい表は作成されました。しかし、表を確認したらバランスしていませんでした。
※つり合い型(balanced)と不完備/不完全(incomplete block)をうまく理解できてないようで、うまく指示が出せれば作成できそうです。

3.解析用のRスクリプトの作成を依頼してみました。

判定:
一般的な主成分分析のスクリプトは作成できました(サンプルプログラムレベル)。
実際のデータを与えて作成を依頼した場合、スクリプトは出力されましたが、そのままでは動作せず、修正が必要でした。修正にはR言語の知識が必要なため、初心者の支援には向きません。

4.結果の要約を依頼してみました(属性別平均値の表を与えて要約)。

判定:
商品別平均値を元に商品の特徴を要約できました。
マーケティングリサーチの報告書では、淡々と要約をする場面もあり、リサーチャー1年目の作業を補佐することは可能です。

以上の結果を見ると、chatGPTの回答レベルは「博士課程を卒業した新入社員」といった感じです。

実験計画法やR言語などの専門知識は非常にレベルが高く、質問次第では研究者レベルの知識がどんどん回答されます。
一方で、こちらの指示を元に目的に合致した回答が出てくるかというと、そこはまだ難しいようです。

指示の出し方や質問の範囲を適切に設定すれば有用です。しかし、適切な指示を出したとしても間違いがあるようなので、当面の利用者はchatGPTの回答の間違いに気が付き、修正できる知識があること(中級者以上)が前提となります。

当面は中級者以上の支援ツールとなりますが、それでも十分役立つ支援ツールです。
近い将来、机上の業務(設計や解析など)は代わりに仕事をしてくれるようになるでしょう。

さて、実際の業務では、

「あの件、どうなった?」
「報告書をもっと見やすくして」

などと、上司からのあいまいな指示でも業務は進んでいきます。

上記レベルの指示でchatGPTが適切な作業をすることはかなり難しいでしょう。
当面は仕事を奪われることはなさそうです。

しかし、細分化された机上業務はAIによって代替することはできるようになります。
そして、人間のあいまいな指示や質問をAIに適切に翻訳して伝える業務が増えてくるでしょう。

実際、chatGPTでもプロンプトエンジニアリング(prompt engineering)と呼ばれる技術について、youtubeや書籍・ブログ等ではホットなトピックになっています。
今年の夏頃には「2時間でわかるプロンプトの書き方」なんてのが出版されるのでしょうか(アマゾンではchatGPTについて既に相当数の書籍がありました)。

プロンプトエンジニア(prompt engineer)は、AIエンジンの特性に合わせた指示文(プロンプト)の作成スキルを身に着けており、さらに業種別の知識(ドメイン知識)が必要になります。
そのため、プロンプトエンジニアは業種別で活躍するでしょう。

今後は対話型AIの普及に伴い、企業の官能評価技術者の多くは「Prompt engineer in sensory evaluation」となっていくでしょう。

PESE爆誕ですね。

私も数年後には「職業PE(ピー・イー)」なんて言ってるかもしれません。

今回は巷で噂のchatGPTについて、官能評価分野からの視点で書いてみました。
おそらく変化のスピードは、相当早いと思いますので私も勉強して行きたいと思います。

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令和4年2022年を振り返る:官能評価関連の動向

今年も残すところあと数日となりました。
2022年は北京オリンピックとウクライナ侵攻で始まりました。
そんな今年2022年の官能評価関連の状況を振り返りたいと思います。

1.サステイナビリティとユーザビリティの狭間
2.ISO・JIS関連の更新情報

1.サステイナビリティとユーザビリティの狭間

サステイナビリティやSDGsといった活動は企業活動の中でも重要な位置付けになってきました。
近年の官能評価関連のシンポジウムでも大々的に取り上げられており、官能評価分野においても重要な活動指針として浸透してきています。

サステイナブルな取り組みとして「脱プラスチック」が話題になりました。
身近な例ではプラスチックストローから紙ストローへの移行です。

セブンイレブンやスターバックスなど大手チェーンが紙ストローを採用し、マクドナルドが2020年10月から紙ストローに順次切り替えていくと発表しました。

身近に紙ストローを使う利用者が増えたことで、紙ストローのユーザビリティ(使い勝手)がネットを中心にコメントされました。

好意的なコメントもありましたが、一方で感触の違和感や味の変化について否定的なコメントが書き込まれました。

官能評価技術者として、今回の紙ストローによるユーザビリティへの否定的な影響は十分予想できたものです。
官能評価の担当者が評価設計を考えるとき、提供する容器が商品特性に影響することを知っているため容器の検討には十分に注意を払います。ワインのテイスティングのグラスについてISO規格があるくらいです。

今回の意思決定に官能評価の結果が使われたかどうかは不明ですが、満足のいくストロー材の移行とはならなかったようです。

今後も「良い商品」を作ると同時に社会的・環境的な影響に配慮した商品開発が求められてきます。
その中で商品特性(官能特性)やユーザビリティを最大にすることに加えて、「丁度よさ」や「ほどほど」な商品開発の比率も増えていくでしょう。

今回の紙ストローも「飲み口の良さを最大化」することは制約の中で実現できなくても「ほどほどの飲み口」を模索することはできたと考えます。

商品開発や官能評価の担当者は、商品の特性を微調整する技術が必要です。
官能評価の実施方法だけではなく、特性を管理する実験計画の技術が重要になってきます。

官能評価で実験計画といえばバイアスや実施回数の減少を目的に導入することが多いですが、これに加えてタグチメソッドのような特性を管理するために実験計画法を導入することが必要です。
官能評価の設計技術の高度化が今後のキーワードとなるでしょう。

紙ストローの改善が進められているので、近い将来にはプラスチックストローに近い使い勝手の紙ストローが普及するでしょう。
コスト次第でしょうが、、、。

2.ISO・JIS関連の更新情報


2022年のISO更新情報です。

今年は新規規格「ISO 21380」(抹茶)が発行されました。その他の新規や更新もありませんでした。
ここ数年では一番少ない年ですね。

ISO 21380(2022)
Matcha tea – Definition and characteristics(抹茶 – 定義と特徴)
Publication date : 2022-04
Number of pages : 11

--【概要】と【目次】--

本規格には、国際取引で「抹茶」と呼ばれるお茶の栽培、製造(加工、粉砕を含む)、および官能分析に関する情報が記載されています。
これは、使用される植物源、栽培および生産方法に基づいて、国際的に合意された抹茶の定義を提供します. これらは、抹茶の物理的、化学的、感覚的特性にとって重要です。
フレーバー抹茶、ブレンド抹茶、または抹茶のカフェイン抜き抽出物または可溶性抽出物には適用されません。

序章
1 スコープ
2 参考文献
3 用語と定義
4 抹茶の4つの由来
4.1 抹茶の歴史的起源
4.2 記述名 – 抹茶、緑茶、黒茶、白茶
4.3 植物の供給源、栽培および収穫
4.4 加工および生産段階
4.5 官能評価分析
4.6 賞味期限
5 5つの特徴
5.1 一般特性
5.2 化学的特性
附属書 A 抹茶と碾茶のサブタイプの外観
附属書 B 栽培と加工
参考文献

--ここまで--

日本国内でも抹茶の商品は数多く、期間限定品から定番商品となってきています。
海外でも抹茶の人気が高まっており、抹茶というブランドを保つためにも規格化されたことは日本としては良かったといえるでしょう。
抹茶の価値が高まれば、日本の抹茶商品も多く求められるでしょうし、寿司のカリフォルニアロールのように日本の良いところと新しいものを組み合わせていくことで新たな市場が創造されていくでしょう。
規格の内容は抹茶の定義が中心で、官能評価に関する項目は「4.5 Sensory analysis(官能評価分析)」となっております。

さて、今年の規格の発行が少ないので、Under development(開発中)についても状況を確認してみました。
Sensory関連で開発ステージが40を超えている規格が4つあります。4つとも新規ではありません。

●開発中の更新規格
ISO 8586
Sensory analysis – Selection and training of sensory assessors
Stage: Under development (50.00)
Edition: 2

ISO 22935-3
Milk and milk products – Sensory analysis – Part 3: Guidance on a method for evaluation of compliance with product specifications for sensory properties by scoring
Stage: Under development (40.60)
Edition: 2

ISO 22935-2
Milk and milk products – Sensory analysis – Part 2: Recommended methods for sensory evaluation
Stage: Under development (40.60)
Edition: 2

ISO 5492
Sensory analysis – Vocabulary
Stage: Under development (40.99)
Edition: 3

新規の規格では、開発ステージは20.00と低いですが下記の「ISO 5877」(非管理領域での実施指針)が気になりますね。

●開発中の新規規格
「ISO 5877」
Sensory analysis – General guidance for conducting perception tests with consumers in usage conditions, in uncontrolled area
官能分析 – 管理されていない領域での使用状況で消費者との知覚テストを実施するための一般的なガイダンス
Stage: Under development (20.00)
Edition: 1

今年は個人的に、糖質オフの菓子に興味津々でした。
業務では、11月に開催された官能評価学会でご紹介した「喫食量モニタリング装置」の開発もほぼ終了し、来年は事例開発に注力したいと思います。

withコロナの社会がどうなっていくのか、為替や原材料の変化にも対応しながら2023年も頑張っていきたいですね。

本年も大変お世話になりました。
来年も何卒宜しくお願い致します。

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官能評価学会2022年大会 弊社資料ダウンロード

2022/11/20に開催の「官能評価学会2022年大会」に弊社テイストテクノロジーは企業展示として12時過ぎに2分間のプレゼンを行いました。

時間配分を失敗してしまい、一番お伝えしたかった「喫食量モニタリング装置」についての紹介がほとんど出来ずに終わってしまいました。(言い訳ですが、直前にソフトウェア紹介と実績を入れたのが敗因でした)

お問合せを頂きましたので、プレゼン資料をダウンロード出来るようにいたしました。

※右のダウンロードリンクからダウンロードできます。ダウンロードには登録が必要です。

喫食量研究の事例も増えてきており、「喫食量モニタリング装置」は非常に面白いツールだと考えております。

興味のある企業様は、ぜひお問い合わせください。

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